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2021.10.19

季節をいただく、ニッポンのシアワセ

例年になく残暑が厳しい2021年にも、

秋の足音が聞こえてきました。

 

秋といえば読書の秋、スポーツの秋、そして食欲の秋。

たわわに実る豊かな山、そして大地の恵み、脂を増す海の幸・・・。

それは美味しい時間の始まりです。

 

今回の「マロンパウンドケーキ」のポイントは、

栗と甘みの境界線でした。

 

秋の実り、その代表格である栗をこれでもかという程ふんだんに使用し、

生地自体は出来るだけ栗の甘さを邪魔しないようにシンプルに。

けれど、それでは栗の甘さだけが際立ってしまい、栗と生地の甘みが分離してしまう。

だからこそ、栗と生地を一緒に口の中に入れることで変化する

優しい甘みと一体感を楽しんでいただくために、

栗と生地のギリギリのバランスが生まれたのです。

 

そして出来上がったマロンパウンドケーキは、しっとりアーモンド生地にマロンがごろり。

 

少しずつ紅色に染まっていく景色を眺めながら、

ゆっくりとほどけていく栗の甘みを是非お楽しみください。